足のサイズの基本構造
日本の靴のサイズ規格(JIS S 5037)において、重要なポイントは以下の3点です。多くの人が「足長」だけで靴を選びますが、自分の血液型を知らずに輸血を受けるような危険な行為と言わざるを得ません。
- 足長(そくちょう): かかとから一番長い指先までの長さ。いわゆる「サイズ」。
- 足囲(そくい): 親指と小指の付け根の出っ張りを一周した長さ。いわゆる「ワイズ」。
- 足幅(そくふく): 足囲と同じ位置の直線距離。
計測方法の徹底比較
| 項目 | スマホアプリ (デジタル) | JES 足守 (アナログ) |
|---|---|---|
| 計測精度 | 環境(照明・角度)に左右される | 物理的な数値で誤差が少ない |
| コスト | 無料・即時 | 約 8,800円 (初期投資が必要) |
| 肉質・硬さの把握 | 不可(視覚データのみ) | 可(物理的な当たりで判断) |
| 推奨シーン | 手軽な買い替え・目安把握 | 子供の成長管理・勝負靴選び |
デジタル計測の光と影
ASICSの「INFOOT 2」や「ZOZOMAT」の定着により、自宅での3Dモデル生成は容易になりました。クラウドでのデータ管理やAIによるサイズ提案は非常に便利ですが、影の落ち方一つで数ミリの誤差が生じる弱点があります。何より致命的なのは「触覚の欠如」です。アプリは肉が柔らかいのか、骨が出ているのかを判断できず、数値だけの「目安」にとどまります。
アナログ計測器「JES 足守」の実力
約8,800円という価格ながら、シューフィッター養成講座でも使われるプロ仕様の縮小版が「足守(あしもり)」です。デジタルが苦手とする「荷重時(立った状態)」と「非荷重時(座った状態)」の差分=開張足(かいちょうそく)の傾向を、物理的なスライダーの感触で目視確認できるのが最大の強みです。電池も不要、物理的な接触による「事実」だけがそこにあります。
ユーザーの評価:メリットと不満
高価な買い物ですが、肯定派と否定派には明確な傾向があります。
- 肯定派:成長管理の救世主
「子供の足は3ヶ月で変わる」ため、サイズアウトによるトラブルを防ぐための安い保険として、また「幅広だと思い込んでいた誤解」を解くツールとして絶賛されています。 - 否定派:セルフ計測の難しさ
ワイズ計測には第三者の協力が必要な点や、折りたためないプラスチック板ゆえの収納場所の確保、専門的なマニュアルへの戸惑いが挙げられています。
2026年の最終結論:ハイブリッド計測のススメ
手軽さならアプリ、精度ならアナログ。 これが真理です。まずアプリで「大枠の傾向」を把握し、0.5cmのミスも許されない勝負靴や子供の成長管理には「物理計測器」での最終確認を行う。デジタルでアタリをつけ、アナログで細部を詰める。これが、ECでの返品地獄から抜け出すための唯一の方法です。