ワークマン登山靴の現在地
2026年のワークマンは、完全に「ガチ勢」を意識したモノづくりにシフトしました。
かつてのペラペラな靴ではありません。独自素材を惜しみなく投入しています。
その筆頭が、現在のアウトドアラインの顔である『トレックシューズ アジム』です。
圧倒的な進化を遂げたフラッグシップ『アジム』
トレックシューズ アジム (Azim)
価格:¥3,900 ~ ¥4,500(税込)
防水素材:INAREM(イナレム)
特徴:接地面6cm防水、透湿性あり
これはワークマンが本気で作ったミドル~ハイエンドモデルです。
最大のウリは、同社のレインウェアで爆発的なヒットを記録した透湿防水素材「INAREM」を靴に搭載したこと。
外部からの水は弾き、内部の蒸れは逃がす。ゴアテックスと同じ理屈の機能を、4,000円台で実現してしまいました。
CaravanやColumbiaのエントリーモデルが1.5万~2万円することを考えると、価格破壊なんてレベルではありません。市場崩壊です。
2026年モデルでは新色のショコラやブラックパープルが追加され、女性サイズ(23cm~)も標準在庫化されました。
その他のラインナップと選び方
もちろん、ワークマンの棚にはアジム以外も並んでいます。用途に合わせて選びましょう。
全部買う必要はありません。自分のプレイスタイルに合った装備を選ぶ、これ基本です。
高耐久シューズ アクティブハイク (Active Hike)
¥1,900(税込)
スペック:CORDURA®ナイロン、SGL加工
位置づけ:フェス、キャンプ、低山ハイキングの入門機
これはワークマン登山靴の古参兵です。アジムが出るまではこいつがエースでした。
特徴はCORDURA®ナイロンによる耐久性。岩や枝に擦れても破れにくい。
ただし、防水ではありません。あくまで撥水です。小雨なら耐えますが、本降りや水たまりへのダイブは浸水します。
「晴れた日の低山」や「汚れてもいい作業用」なら、コスパは最強クラスです。1,900円はランチ2回分です。
アーバンハイク (Urban Hike)
¥1,900(税込)
見た目はダナーライトっぽいですが、中身は別物です。
とにかく軽い。スニーカーより軽いかもしれない。
しかし、これは「登山靴の皮を被ったスニーカー」です。ソールが薄く、岩場の突き上げがダイレクトに足裏に来ます。
これで登山に行くと、下山する頃には足裏が悲鳴を上げます。
街履きやキャンプサイトでのリラックス用として使いましょう。山には連れて行かないのが優しさです。
VS Amazon格安ブランド どっちが買い?
Amazonで「登山靴」と検索すると、聞いたことのないブランドの激安シューズが大量に出てきます。
例えば、SOARHOPEといったブランド。価格は3,600円前後。
画像は立派です。レビューもそこそこ良い。
では、ワークマンのアジム(4,500円)とAmazonの謎靴(3,600円)、どちらを買うべきか?
結論、悪いことは言わないからワークマンにしておけ。
理由は3つあります。
1. 透湿素材の有無
Amazonの格安靴の多くは「防水」を謳っていますが、その実態は「ビニール袋」に近い。
水は通さないが、湿気も通さない。結果、自分の汗で靴下がびしょ濡れになります。これを「内部浸水」と呼びます。
対してワークマンのアジムは「INAREM」という透湿防水素材を使っています。
プラス数百円で「蒸れにくい」機能が手に入るなら、投資対効果は圧倒的にワークマンです。
2. 試着という絶対正義
登山靴選びで最も重要なのはサイズ感です。
特に下り坂では、足が靴の中で前に滑り、爪が死ぬことがあります。これを防ぐには適切なサイズ選びが必須です。
Amazonの靴は届くまでサイズが分かりません。レビューの「大きめ」「小さめ」は個人の主観であり、当てになりません。
ワークマンなら全国の店舗で履けます。夕方のむくんだ足で試着して、店内を歩き回れる。
このアドバンテージは計り知れません。
3. 保証と返品
Amazonのマーケットプレイス品は、不良品の返品や交換が面倒な場合があります。
ワークマンは実店舗があります。初期不良があれば店に持ち込めばいい。
「謎の中華業者とのメールバトル」という無駄なクエストが発生しません。
ユーザーのリアルな声と「滑る」問題
SNSやYouTube、掲示板にはワークマン登山靴への賛辞と呪詛が入り乱れています。
ノイズを除去して抽出した、2026年現在のリアルな評価はこうです。
泥汚れへの特攻兵器
最も多い称賛の声は、「汚すことに躊躇しなくていい」という点です。
3万円のゴアテックスブーツを履いていると、登山道のぬかるみを避けたくなります。
しかし、4,500円のアジムなら、泥沼だろうが水たまりだろうが、ガンガン直進できる。
「汚れたら洗えばいい。最悪、買い替えればいい」
この精神的余裕こそが、ワークマン最大の機能です。
幅広足の救世主
海外ブランドの靴は、基本的に欧米人の足型で作られています。細くて甲が低い。
典型的な日本人の「幅広・甲高」の足には、有名ブランドの靴は拷問器具になり得ます。
その点、ワークマンは日本のメーカーです。3E~4E相当のゆったりした作りで、幅広民からの「痛くない!」という報告が相次いでいます。
最大の弱点「濡れた岩で滑る」
良いことばかりではありません。致命的な弱点があります。
濡れた岩や木道、マンホールで滑りやすい。
これは2025年以降も継続して指摘されている課題です。
Vibramソールのような、吸い付くようなグリップ力は期待してはいけません。
乾いた土の上なら問題ありませんが、雨上がりの木道や、沢沿いの濡れた岩場では、スケートリンクのように滑ることがあります。
「低山なら十分」と言われる所以はここにあります。滑落の危険がある岩稜帯にこれで行くのは、ロシアンルーレットです。
紐が解ける問題とライフハック
地味ですが、付属の靴紐への不満も多い。
丸紐で摩擦が少なく、歩行中に頻繁に解けます。
これに対する解はすでに出ています。
「買ってすぐに100均の平紐に変えろ」
これがワークマンユーザーの常識です。セリアやダイソーのアウトドアコーナーにある平紐に変えるだけで、ストレスはゼロになります。
ワークマン登山靴のまとめ
買うべき人
- これから登山を始める初心者
- 年に数回しか山に行かないライトユーザー
- フェス、キャンプ、釣り、洗車用の靴が欲しい人
- 高い靴を汚したくない人のサブシューズ
- 幅広足で海外ブランドが合わない人
買ってはいけない人
- 北アルプスや雪山を目指す人
- 重い荷物(テント泊装備など)を背負う人
- 絶対に滑りたくない人
- ブランドロゴでドヤりたい人
ワークマンの登山靴は、登山という高尚な趣味を、誰でも手の届くレジャーに変えました。
4,500円で防水透湿の靴が手に入る。これは革命です。
まずはワークマンで近くの低山に登ってみる。
そこで山の魅力に取り憑かれたら、その時こそ3万円の登山靴を買えばいいのです。
卒業のサインと「剛性」の話
ワークマンで山に通い詰めると、ある日ふと気づく瞬間が来ます。
「なんか、足の裏が痛いな」
「岩場で足首がグネりそうになるな」
これがワークマン卒業のサインです。おめでとうございます、あなたはレベルアップしました。
ここで重要なのが、「ソールの剛性(ねじれ耐性)」です。
ワークマンの靴は、基本的にソールが柔らかい。
これは平地や整備された遊歩道では「歩きやすい」というメリットになります。スニーカー感覚で歩けるからです。
しかし、不整地や岩場では、この柔らかさが仇になります。
地面の凹凸がダイレクトに足裏に伝わり、バランスを取るために余計な筋力を使います。
結果、長時間の歩行で足裏がジンジンと痛み出し、ふくらはぎがパンパンになります。
対して、専門メーカーの登山靴は、ソールの中に「シャンク」と呼ばれる硬い芯が入っています。
板の上に乗っているような感覚で、岩の角に乗っても靴が歪みません。
これにより、足裏の筋肉を使わずに、骨格で立つことができます。疲労度が段違いです。
製品仕様・スペック
| モデル名 | 価格 (税込) | 防水・透湿機能 | アッパー素材 | ソール特性 | 2026年特記事項 |
|---|---|---|---|---|---|
| トレックシューズ アジム (Azim) | ¥3,900 ~ ¥4,500 | INAREM (透湿防水・接地面6cm防水) | 耐久撥水加工・ガゼットタン搭載 | 泥抜けの良いブロックパターン | 新色(ショコラ等)追加 レディースサイズ(23cm~)標準在庫化 |
| 高耐久シューズ アクティブハイク | ¥1,900 | SGL加工 (撥水のみ・完全防水不可) | CORDURA®ナイロン | 一般的なラグソール | フェス、キャンプ、ハイキング入門、ロングセラー定番品 |
| アーバンハイク (Urban Hike) | ¥1,900 | DIAMAGIC DIRECT (撥水のみ) | 本革風素材 (軽量特化) | 軽量ソール (剛性低め) | タウンユース、キャンプ (登山非推奨) |